FSH値が高くても-30
卵胞数は少ない クロミッド周期→変更
2025.08.27
45歳、AMH1未満の方。他院にて採卵3回(クロミッド周期)、移植1回を経て、知人の紹介で転院されて来られました。卵胞は少なく、卵巣機能が低下した状況でした。初回の採卵、卵胞発育は1個。成熟卵が1個採れました。ふりかけ法で受精し、初期胚で凍結しました。移植しなかったのは、途中で子宮内膜ポリープがみつかったからです。翌周期、月経時期の卵胞は1個と少なく、FSHは20でした。この周期は子宮内膜ポリープ切除を行い、採卵は休みました。翌周期の月経時期、卵胞は6ミリと5ミリ、さらに小さな4ミリを認めました。卵胞発育は1個、採卵し成熟卵が1個採れました。ふりかけ法で受精し、新鮮胚移植へ。残念ながら陰性でした。月経周期を整えて、次は採卵と凍結融解胚移植(ドミノ移植)へ。採卵では成熟卵が2個採れました。移植した胚は着床したのですが、hCG値は低く、すぐ下がってしまいました。一方、培養していた胚は順調に発育し、胚盤胞が1個凍結できました(5日目)。ここまで注射の使用はなしです。ビタミンD値が低かったので、サプリを飲み始めていただきました。その後、自然排卵周期で初回の胚盤胞移植を行うと、妊娠されました。そして無事に卒業されました。治療のリミットが迫る中、わずか数個の成熟卵でしたが、その中に貴重なタマゴがいました。卒業時は46歳でした。(2019年12月)
