TOPへ

ブログ

FSH値が高くても-25 
卵胞数は少ない 低刺激→自然周期

43歳の方。当院で低刺激周期の採卵を行い、採れたひとつの卵子は残念ながら未成熟卵、他も変性卵でした。翌周期、月経3日目のFSHは30台前半と高く、経過を考慮してお休みしました。さらに翌周期、遺残卵胞があり、まだ月経11日目ですが卵胞は20ミリと大きく、翌日にはもう排卵してしまいました。かなり卵巣機能が不安定な状況です。月経周期を整えて次の周期へ。月経5日目で見えた卵胞は5ミリと4ミリのふたつ。FSHは20台後半でした。くすりを使わずに自然に卵胞発育を待ちました。中サイズの卵胞がひとつ成長し、他にふたつの小さい卵胞(9ミリと8ミリ)が見えました。自然周期採卵へ。幸い、成熟卵3個が採れました。空胞はありませんでした。ふりかけ法ですべて受精し、その中のひとつが胚盤胞で凍結できました(6日目)。子宮内膜は7ミリとあまり厚くはありません。スクラッチも行い、自然排卵周期で胚移植行うと、妊娠されました。年齢、FSH値、卵胞数、内膜の厚さ、凍結時期等、不安要素には事欠きませんが、間に合いました。桜満開の時期に、無事に卒業されました。ご主人がとても優しい方でした。(2019年4月)