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FSH値が高くても-18 
アンタゴニスト→自然周期

初診43歳、他院にて採卵9回、胚移植1回の方。誕生日を目前にして転院されてきましたFSHは20台、胞状卵胞は2個、卵巣機能は低下した状態でした。前周期のアンタゴニストの影響だと思いますが、高温期のエストロゲン、プロゲステロンの値は共に低く、高温期はガタガタでした。すこし調整して採卵へ。翌周期、FSHは高いものの、幸い、遺残卵胞はなく、胞状卵胞は3個見えました。お薬を使わない自然周期採卵で成熟卵3個が採れ、胚盤胞2個を凍結できました。さらに翌周期、胞状卵胞は2個と少ないものの、自然周期採卵で成熟卵2個が採れ、胚盤胞1個を凍結できました。初回はホルモン補充周期で移植を行いましたが、残念ながら化学流産に終わりました。二回目は自然排卵周期で胚移植を行い、妊娠され、無事に卒業しました。卒業時は44歳でした。
 FSHは高いものの、調整を続けるうちに、良い方向へ転じて、好機が訪れたのではと思います。今回のように、それまで胚盤胞にならなかった方でも、ひとつ胚盤胞ができると、続けて胚盤胞ができることは、よく経験します。(2017年12月)

高刺激法から低刺激法に変えてみたら 高刺激→低刺激 乱れた月経周期

他院にて高刺激法(ショート法、アンタゴニスト法)での採卵を合計4回行った方。月経周期がバラバラに乱れた状態で転院されてきました。とても乱れていました。月経周期を整え、遺残卵胞を消してから、ようやく採卵へ。低刺激法で採卵を行い、2個の成熟卵が採れました。その後、2個とも胚盤胞で凍結できました。以前はホルモン補充周期で移植されていたようですが、月経周期も整っており、翌周期に自然排卵周期での胚盤胞移植を行いました。幸いなことに妊娠され、無事卒業されました。採れた成熟卵の個数は少なかったのですが、貴重な妊娠につながりました。月経周期を乱さないような治療法が、すこし役立ったのではないかと思います。(2017年12月)