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FSH値が高くても-17 
未成熟卵→空胞→その次

FSH20台後半の方。胞状卵胞が、わずか1個か2個、月経不順の状態で転院されて来られました。卵巣サイズは小さく、残りの卵子数が極めて少なく卵巣機能が低下した状況でした。胞状卵胞が1個だった初回の自然周期採卵では、回収できた卵子は未成熟卵のため中止。次の採卵は、残念ながら空胞(卵子なし)でした。心が折れそうになるところを何とか踏ん張り・・・、周期を整えて次の採卵へ。遺残卵胞はなく、大きさの揃った2個の胞状卵胞が、同じペースで発育し、両方から成熟卵が回収できました。2個とも順調に受精・分割し、その中の一つを新鮮初期胚移植し、幸い妊娠され、無事卒業されました。大きな安堵のため息が出ます。(2017年11月)

高刺激法から低刺激法に変えてみたら 高刺激→低刺激 男性不妊

40歳の方。高度の男性不妊のため顕微授精の適応。他院にて高刺激法(ショート法、アンタゴニスト法)での採卵を5回(成熟卵30個)を行い、胚盤胞移植は全て陰性でした。結果が出ないため転院されてきました。初回の採卵周期、低刺激法の採卵で成熟卵1個がとれましたが、分割不良のため残念ながら培養中止となりました。翌周期は、卵胞の発育経過が不良で見送りました。遺残卵胞を消して、2回目の採卵へ。胞状卵胞は4個。低刺激法の内容を前回から変更しました。成熟卵3個、未成熟卵1個が採れ、その中から6日目胚盤胞で1個凍結できました。その後、初回の胚盤胞移植で妊娠され、無事卒業されました。高度な男性不妊もあり、妊活終了目前での妊娠だったようです。凍結胚は残っておりませんのでラストチャンスで掴んだ貴重な妊娠です。採れた成熟卵の総個数は30分の4ですが、結果につながり、良かったです。(2017年10月)